HOME > コンサルティング > 経営コンサルティング > 事例一覧  > 管理間接部門の改革

組織・経営管理 - 組織機構改革

管理間接部門の改革

お問い合わせ

コンサルティングニーズ
  • 戦略対応力の強化
  • 間接部門のスリム化

コンサルティング内容
  • 組織設計の考え方の転換
  • 業務価値を評価し業務別の投入人員のあり方を設定
  • 業務調査による業務別投入人員の定量的な把握
  • 業務別スリム化方策の検討
  • 論点別組織代替案の評価
  • 部門別目標人員の設定と推進

効果
  • 戦略実行の迅速化
  • 間接スリム化の確実な推進
  • グループ連結経営のインフラ整備

コンサルティングニーズ

戦略対応力の強化

X社は東証一部上場の中規模化学会社。グローバル化と合従連衡が進む中で、従来のように事業ごとの戦略展開だけでは対応に遅れがでるケースが増えつつあり、会社対会社や業際的な競争力強化、コーポレートの戦略策定・推進・実施機能を強化する必要に迫られていた。しかし、各本社部門がもつ戦略的企画機能の集中のあり方、各事業部門が持つ企画機能の集中分散のあり方について経営陣の考え方はなかなか収束しなかった。

間接部門のスリム化

X社の間接部門は個別に見るとそれぞれが少人数で構成されており、特別肥大化しているという状態ではないと考えられた。しかし、管理間接業務に関して各事業の自前主義が行き渡っており分散した機能の集中化による効率化の余地が相当あるとの見方もあった。また、好業績を維持してきたY事業の存在が間接業務の費用対効果への厳しさを緩和してきた嫌いがあり、管理間接業務の全面的な見直しが必要との認識が経営陣にあったが、どのような進め方をすれば社内の合意が得られるのか確信がもてなかった。Y事業の収益性が長期的に下降せざるを得ないことは共通認識となっていた。

コンサルティング内容

組織設計の考え方の転換

X社では従来事業別責任体制を重視し、職能別にも分業を基本に細かく分け、夫々の分野に集中し戦うという局地戦重視の考え方が採られていた。この方式は事業的にも職能的にもスキマが発生し易く、全社的・業際的な先取りの対応が不十分になりがちという不具合が発生していた。会社規模に応じたスケールメリットの追求も不足していた。これを今後は、「分散か集中か」という発想ではなく、会社対会社の競争には力を結集して当たり、規模メリットの活かせる業務は集約し、事業ごとの競争にはそれぞれが集中できる体制を追求する、すなわち、分担責任を果たしつつ総合力を発揮しやすい壁の低い組織を追求するという方向に転換した。
また、組織設計にあたっての基本原則を次のように設定し、原則に関する合意をまず形成した。企画・戦略機能の強化、定型的業務の集約、組織の大括り化、階層のフラット化、サプライチェーン関連業務の改革、業務の削減、人員政策の明確化が基本原則として取り上げられた。

業務価値を評価し業務別の投入人員のあり方を設定

会社の全業務を機能的に10の基本機能に分解し、さらに計約40のサブ機能に分解、それをさらに約200の機能に分解し、それを業務と呼ぶことにした。即ち会社で発生する全業務を約200に分け、コード化した。ついで個々の業務を、もし廃止した場合の負のインパクトの程度と効果的に強化出来た場合の正のインパクトの度合いを評価し、この2つから業務ごとの戦略的(経営的な)重要性をスコアリング。一方各業務の成熟度を評価(方法は省略)。この2軸におけるポジションから本来個々の業務をどの程度強化・削減したいかを議論。10の基本機能を3グループに分けそれぞれの分野に精通した全社的に信頼性のあるメンバーを3-4名づつ集めそこに2名の事務局メンバーとコンサルタントが全グループを通し参画し、評価を実施。部門単位ではなく機能単位に分けたことから各メンバーが比較的全社的(経営的)立場にたって評価することが可能となった。比較的時間をかけて評価する必要があったのは、環境、法務、知財などの企業防衛的機能であり、これらの機能を今後どう考えるかの良い機会ともなった。

業務調査による業務別投入人員の定量的な把握

上記の業務別評価を進める一方で、全社の各部門において各業務に人員がどのように投入されているかを調査。調査対象は全社員、回答者は部下を持つ社員全員。各回答者が自己および部下に関し回答。同時に各回答者が各業務の効率化のためには何が必要と考えているかに関しても回答を得、集計した。予めコード化された約200の業務の中から選択する方式を採ったため、記入は容易でまた業務別部門別に年間ベースでどの程度の人員投入状況にあるかが把握でき、仮に各業務がそれぞれの設定比率で削減できれば、各部門および全社でどの程度の要員削減が可能となるかの試算も簡単にできる状況が作られた。

業務別スリム化方策の検討

上記のように、業務別の削減目標(「できれば○%削減したい」)を先に決め、業務別にみた部門別人員投入状況を踏まえて、具体的な削減策を個別に検討。このような方式を採ることにより現状にとらわれない削減策の検討が可能になり、また、特定業務のシステム化による省力効果も即座に試算することが可能となる。
3つの分野ごとに検討メンバーが集まり、業務ごとに現状の部門別人員投入状況、削減目標、回答者が考える削減方策を参考にしながら、具体的な改善方策を検討していった。方策は簡素化(サブ業務の廃止や作成資料の簡素化など)、社員サービスの選択的廃止、集中化(による専門化・システム化・効率化)、外部委託化、システム化、権限委譲、過剰チェックの廃止などが典型。このような検討を通じ削減策に裏付けられた現実的な目標を設定。

論点別組織代替案の評価

コーポレートと各事業の企画組織のあり方、環境、技術、品質保証組織のあり方、 支店組織のあり方、等が論点となった。論点別に代替案を作成し、評価。業務別スリム化方策として考案された定型業務の集約組織(シェアド゙サービスセンター)とあわせ、2年後のあるべき組織を描き、移行計画を作成。

部門別目標人員の設定と推進

業務別スリム化のスピード、組織再編のスケジュール、人員対策計画をあわせ、年次別部門別人員計画を作成。新しく編成される経営戦略部が推進の中心となり実施移行。

効果

戦略実行の迅速化

少数精鋭の経営戦略部に財務企画、人事企画を含むコーポレートの経営企画機能を集中したことの第一の成果は、提携・買収・海外投資等の企業開発案件の意思決定と実行の劇的な迅速化に現れている。複数事業部の共同開発の活発化と成功事例の増加も経営戦略部のグリップが強化された成果の一部。

間接スリム化の確実な推進

組織機構の見直し後、各本部が競い合って効率化を企画・推進する機運が形成され、全社コストダウン目標を確実に達成。

組織風土の変化

X社は人員対策として希望退職は実施せず採用抑制に依存することを選択したため、劇的な削減ではなかったが、採用人員を計画的にコントロールし、在籍人員の減少と成長部門への人員投入のスピードに応じた管理間接部門人員の削減を進めた。緩慢ながらも4年間の累計で30%削減を達成。「新規業務を加える際には優先度の低い業務を廃棄する」「止めても不都合が小さければ止める」という間接の肥大化を防ぐ慣習が全社的に浸透。

グループ連結経営のインフラ整備

X社の経理、人事等の定型業務を担当し発足した業務センター(SSC)は、その後システム整備と歩調を取りながら関係会社の業務を取り込んできた。これにより、グループ規模での間接のスリム化と事務品質の向上、連結決算の迅速化、グループ情報把握の迅速化が進められた。

具体的なコンサルティングについてはお気軽にお問い合わせください。

お問い合わせ先

組織機構改革
関連項目

実績

建設・不動産・住宅
さらなる成長のための組織改革

自動車
営業組織改革

エネルギー・ユーティリティ
柔軟な組織運営体制の再構築

食品・飲料・アグリカルチャー
フランチャイズシステム再構築に向けた各組織の役割見直し

エネルギー・ユーティリティ
全社組織再編

化学・金属・素材
全社管理部門の改革

自動車
カンパニー制の導入に向けた制度構築

経営シリーズ

No.412 2004年8月号
組織改革の要点

コンサルティング実績

  • テーマ別
  • 業種別